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AMBASSADORS

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Ambassador Profile
中西 敏貴
Toshiki Nakanishi
1971年 大阪府生まれ
2012年に撮影拠点である北海道美瑛町へ移住。大雪山系の原生風景をメインフィールドに、北海道で生きてきた人々と自然との関わり方を探る旅を続けている。
2020年9月、キヤノンギャラリーS において写真展「Kamuy」を開催

 北海道というフィールドで自然の撮影を続けていく中で、この大地がどのようにして成立したのか、そしてどんな人々が暮らしていたのかに興味が湧いてきました。古代の人々が歩いたと言われるルートを辿り、彼らが暮らしたとされる場所を訪ねる。名の知られた撮影ポイントを巡ることに比べれば、はるかに時間のかかる作業ですが、その時間の積み重ねこそが、今の自分にとっては必要不可欠なことなのです。
 北海道の中央部に広がる大雪山国立公園のスケールは大きく、まだまだ全ての山域を確認できてはいませんが、それでも少しずつ自分の足で歩くことを続けています。日帰り登山を心がけているため、持っていくものは機材の他に防寒着と食料、水がメイン。それでもかなりの重量になることから、背負いやすいカメラバッグは必要不可欠なアイテムとなります。こうしたシーンで最も使用するのが、「ローテーション」シリーズ。ベルトパック部分にはレンズを装着したカメラと交換レンズを収納することができ、撮りたい時にベルト部分を引き出すことでそのまま撮影に移行することができます。カメラバッグを地面に置けないようなシーンでは、これはとても有効です。狭い登山道ではそういったスペースですら無い場合も多く、こうして体の前でレンズ交換を行えるのは画期的と言えるでしょう。
 メインコンパートメントも十分な容量があり、機材以外の食料や水、防寒着などもゆとりを持って収納できるので安心。歩きながらの撮影では思いの外エネルギーの消費が激しく、機材以外の荷物がこうして沢山収納できることは、命に直結するので本当に助かります。このメインコンパートメントは、別売りの「スタッシュマスター」シリーズを機材の収納スペースとしても使えるので、登山用品の装備が少ない場合でも機材を沢山収納できるカメラバッグとしても活用できます。
 この「ローテーション」シリーズで特筆すべきことはもう一つ。それは背負い心地です。重量のある機材が下部に収納されていることも関係してか、肩にかかる負担が少ないのです。ベルト部でしっかりと固定すれば、肩への負荷がかなり軽減されます。おそらく、重量バランスがいいのでしょう。
 カメラバッグの進化が写真家の行動範囲に影響を与えることは、ここ数年の使用で確信に変わりました。歩くことと撮影することのどちらも諦めず、高次元で融合すること。
その高みを目指した、マインドシフトのアイデアと製品の完成度に、いつも驚いています。